新型コロナウイルスの影響で1年遅れで七年に一度とされる、長野
善光寺の「前立本尊」の御開帳が昨日の午前6時20分頃にされました。
善光寺の本尊「一光三尊阿弥陀」絶対秘仏とされるので、その身代わり
として鎌倉時代に作られた「前立本尊」が披露される儀式です。
善光寺は無宗教の私も観光名所でもあるし、日本に仏教の諸宗派が生まれる
以前に創建された寺院であることから、宗派を問わず誰でもお参りできる
無宗派のお寺であり、一生に一度訪れれば、往生がかなうと信じられている
随分お参りの効率が良いということなので、職場の仲間と1回訪れたことが
あります。
善光寺と聞いて「牛に引かれて善光寺参り」という諺を思い出していたのですが
どういう意味だかすっかり忘れていたので、調べ直しました。
★昔、信濃国に強欲で意地悪な老婆が住んでいました。ある日、白い布を洗濯
して干して置いたら牛が角で引っかけて逃げていってしまいました。驚いた
老婆は怒って、牛のあとをどこまでも追いかけました。牛が逃げ込んで
行った先は善光寺。おそるおそる金堂に入ってみると牛のよだれで書かれた
文字が光っていました。読んでみると「牛とのみ 思いすごすな 仏の道に
汝を導くおのれのこころを」とあります。「ただの牛のしたことだと思う
なかれ、こうしてあなたのこころを仏の道に導いてくれたのです」といった
意味に気がついた老婆の心の奥に眠っていた仏心の目を開き、私欲を捨てて
信仰の道に入ることが出来たという逸話が18世紀の「本朝俚諺」に収め
られていたことに由来するそうです。
転じて、思いがけないことが縁で偶然良い方に導かれること、という意味で
使われる「ことわざ」だそうです。
☆動画 【7年ぶり)長野・善光寺で「御開帳」始まる 前立本尊公開 1:01
https://www.youtube.com/watch?v=x1Gs5ZWu42Y