夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

愛宕(あたご)の意味

昼食時見ていたテレビの旅番組で佐賀県にある愛宕が紹介されてました。

それを観ていた家内のつぶやき「愛宕っていう地名、日本全国にあるみたいね。
良くある地名の「追分」が分かれ道を指すのは知ってたけど、愛宕は本来どういう
意味なのかしら・・・」

私の出身高校は港区浜松町近くの芝商業高校でありまして、高校入学時
1年間だけ卓球部に入部したんですが、この部のトレーニングが東京都23区内で
天然の山としては一番高い(標高25.7m)の愛宕山までランニングしていって
講談「寛永馬術 誉れの梅花 愛宕山」の曲垣平九郎の出世物語
で名高い「出世階段」を昇り、回り道となってる「坂道」をうさぎ跳びで降りてくる
という高校1年生にとってはとんでもないこものだったため1年で挫折したという
青春の苦い思い出の地名でもあるんです。

あれだけつらいトレーニングをしたのに「愛宕」の由来はいまだに知りませんでした。

早速、愛宕の意味を調査・・・

愛宕という言葉は「あそ」「あさま」と同様に、「火」を意味する「古語」だそうで
「あ」は接頭語で、「たご」は「たこ」であり「高」を意味し「高い場所」を表してる
とのことでした。

全国に愛宕が広まったのは防火の神・愛宕権現への信仰により「愛宕神社」が
全国各地に建立されたことによるためだそうです。「八幡」「稲荷」「春日」の
地名が全国にあるのと同じ理由ですね。

東京港区の愛宕山山頂にある「愛宕神社」は京都市右京区にある愛宕神社
の分社だそうです。

愛宕の地名は、全国に散った修験者が広めたとの説が有力ですが、
別に平安時代の「節税対策」として広まったとする説もあるそうです。

国が立ち入れない貴族や寺社に自分の土地を寄付し、そこを耕し国より
軽い税を納めながら暮らす人が続出しました。地方では京都の神社から
社を分けてもらい「○○神社の土地」とする場合もあったので、各地に
寺社地名が残ったことも「八幡」「須賀」「熊野」「春日」「愛宕」が広まった
背景なのかも知れません。

庶民の生活の知恵は大昔から「したたか」のようです。

本日は、ひょんなことから「愛宕」について勉強しました。

       ☆動画    東京芝の愛宕山の出世の階段

       https://www.youtube.com/watch?v=r1yVDU8ozIY     2:22

       ☆動画   講談「寛永馬術 誉れの梅花 愛宕山」  7:49
     
       講談界の宮里藍を自称して、メリハリの効いた講談で私の
       お気に入り講釈師で、つい最近「真打ち昇進」を果たした
       「神田鯉栄(旧神田きらり)さんの高座です、4/4までリンクしてます

       https://www.youtube.com/watch?v=q4czinzFZPY     7:49