夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

原発ゼロ化に向けて軟着陸の方法

本日は小田原手前の開成町の開成水辺スポーツ公園特設ステージで
「あしがら未来音楽フェスティバル」というイベントがあって、応援してる小澤紗来
さんが16:40ころから出演するので応援にいく予定でしたが、あいにくの
雨天なので、空いた時間29日に開催される「脱原発・はだのスタッフ会議」の
資料をまとめてました。

ニュース等でみなさまも耳にしてると思いますが、平成24年に議員立法で提案され
原子力発電所の運転期間を原則40年とする」とした改正原子力等規制法が
成立しました。

   *原子炉等規制法   第43条の3の32

     原子炉を運転することができる期間を40年とする。
     運転期間はその満了に際し、原子力規制委員会の認可を受けて、
     1回に限り20年を超えない期間で延長できる。

もちろん「原発村」はこの制限の撤廃のため下記の理由づけをして撤廃を
含む改善を求めています。(日本保全学会 運転期間40年制限問題検討
分化会   平成27年2月4日  プレゼン資料より引用)
 
 1.40年規制は技術的な根拠に基づくものではなく、政治判断である。
 2.40年制限は、劣化管理技術の高度化研究や事業者による劣化管理
   高度化努力を減退させ、却ってリスクを高める可能性がある。
 3.運転期間制限がない場合、いつまで運転することになるかわからないので
   長期的視点できめ細かい経年劣化管理が行われ、貴重な資産である
   設備・機器を大事に使用していくというマインドが生まれる。
 4.設備・機器の経年劣化管理をきめ細かく行い、大事に使用すれば
   長期間使用できる可能性があるので、劣化現象の解明や劣化管理の
   高度化などへの意欲、活動を促進する。また、有能な人材の育成につながる。

私が日本の原子力発電炉の現況から、40年を迎える原子炉を20年の延長を
認めずに、原則通りの運転期間40年を厳格に適用したら原発廃炉推移
はどのようになるのかを一覧表にまとめてみました。

      2016年   運転扱い原子炉   48基(実際の稼働は川内1,2
                                伊方3、の3基のみ)
                            ↓
      2020年                37基
                            ↓
      2030年                18基
                            ↓
      2035年                 9基
                            ↓
      2040年                 7基
                            ↓
      2047年                 ゼロ 

おそらく、私が生きてる間には原発ゼロ化はムリでしょうけど、息子と孫の
時代の31年後の2047年には確実にゼロ化は達成できるんです。
その間、大地震の神様には静かにしててもらうことをお祈りしてなきゃ
いけませんけど・・・

経済界(特に経団連)の支援を受ける自民党を中心とした内閣では、ドイツの
メルケル首相のように○○年までに原発をゼロにするというような宣言を
することは到底望めません。

運転40年制限はれっきとした「法律」で決められていますので、これを厳格に
適用すれば原発の「ベースロード電源」との位置づけをある程度維持しながら、
その間に再生エネルギーのより一層の促進と節電の普及の両輪で、ゆるやかな
形で「原発ゼロ」を達成できるんじゃないでしょうか。

ただ、この法律も20年の延命を認めてますので、事業者はなんとかこれを
利用しようとするでしょう、この延命にはものすごく高いハードルを掲げて、
事業者に延命をあきらめさせるようにしなければなりません。

例外を認めれば「ザル法」になってしまいますので、そこにこそ「政治判断」が
必要です。

諸外国の例を出して、日本は政治的に過ぎると原発村のプレゼン資料は力説
してますが、日本は諸外国と違って地震国なんです。いつ「想定外」の規模の
地震に襲われるかも解りませんし 想定外の大噴火、大津波に襲われるかも
しれません。 だからこそ「政治判断」で40年と法律化したことはよかったんだと
思います。 だって、いくら科学的、技術的な検討を加えたって「想定」しなかった
災害が襲えば、役にたたないワケですから、ある期間運転したら「廃炉にする」
「ふんぎり」をつけた方が国民の安心のためには必要だと思うんですよね。
ただ、そのためには「建設t中」と「建設準備中」の原発の新増設は認めない
という「宣言」は必要ですけどね。

資料をまとめながら、日本全国の「脱原発運動」も40年制限の厳格適用を
強く訴えるべきだと思いました。