夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

驚きの展開「茶色の朝」

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読み終わったら、ちょっとした衝撃を受けた本でした。

その本の名は、画像の「茶色の朝」(大月書店)です。
作者は「フランク・パヴロフ}   訳:藤本一勇
メッセージ:高橋哲哉東大大学院教授、哲学者)

2003年にフランスでベストセラー第一位となり、同年
日本版も発売され多数のメデイアで紹介されました。

スタッフ仲間の女性Uさんから借りてたんですが、
本日が大雪予想で、ものすごく寒かったので、
家でウロウロしてる間の30分で読めましたが、
作者がこの小さな物語で投げかけた問題を
解決するには人類にはムリjじゃないかという
衝撃です。

日本語訳の本文部分はわずか14ページに、日本語
版にギャロさんの新作の絵を14点加え、巻末に
高橋哲哉さんのメッセージを加えた日本向け
オリジナル版です。

登場人物は男性ふたりだけ・・・

物語はビストロ(フランスの家庭料理店)で,二人の
男が飼ってる犬と猫の死についての、なんということのない日常会話から始まり、その後も茶色にちなんだ
世間話が日常風景として続き、物語の最後が
「抵抗すべきだったんだ。でも、どうやって?
政府の動きはすばやかったし、俺には仕事があるし、
毎日やらなきゃいけないこまごましたことも多い。
他の人たちだって、ごたごたはごめんだから、おとな
しくしているんじゃないか?

だれかがドアをたたいている。
こんな朝早くなんて初めてだ。・・・
陽はまだ昇っていない。
外は茶色。そんなに強くたたくのはやめてくれ。
いま行くから。」

最後までドラマチックなことは起こらず、身の回りに
起きた小さな日常を淡々と書いた小編です。

しかし、この朝早くドアをたたいてるのがだれなのか、
彼は男の家になぜ朝早くきたのか?物語にはり
めぐされた小さな日常のエピソードの伏線が
見事に一本につながり、読者に大きな生きる上での
課題が突き付けられ、読者のアタマのなかで課題解決
のための、それぞれの読者なりの物語が始まります。

あまり詳しく紹介するとネタばらしになりますので、
ここまでにしますが、現在、いろいろな市民運動
関わってる人たちの全てが直面してる課題です。

巻末の高橋哲哉さんの「解説」で、なぜ、どうして
茶色なんだろうと、茶色についての作者の意図が
全て解けます。

なんか、あまりだらだらしすぎて、何が何だか
わからないぞ!との声が聞こえてきそうなので
高橋哲哉さんがこの本を読んだ人に贈るメッセージ
を紹介しときましょう。

   *やり過ごさないこと、
     考え続けること

図書館にあると思いますので、探してみて下さい。
おススメの本です。

考えさせられます・・・

私たちのキャラクター「はだのは4ゾウ!」の
{見るゾウ」「聞くゾウ」「言うゾウ」「選挙に行くゾウ」
が全ての人に浸透すれば解決する課題なんです
けどね。