夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

スラップ訴訟?

みなさま「スラップ訴訟」ってご存知でしたか?

Straegic Lawsuit Against Public Participation の頭文字を
とったのがSLAPP訴訟(スラップ訴訟)と呼ばれるもので、直訳すると・・・

    「市民参加を排除するための戦略的訴訟」  となるそうです。

「威圧訴訟」「恫喝訴訟」「報復訴訟」の方が感覚的に近い訳です。

内部告発で訴えられた施設側が内部告発したものに対し法外な賠償金を要求し、告訴出来ないように
することが目的の訴訟です。

最近、この訴訟の具体的な例を共同通信がスクープし11月23日の東京新聞だけが記事にしたそうですが、
他の大手新聞・テレビはダンマリを決め込んメデイアの役割に頬かぶりのようです。

  ☆障害者虐待防止法16条で

   虐待の疑いを発見した職員は市町村に通報することが義務ずけられてます。
   また、内部告発者は通報したことで不利益な扱いを受けないことも定められいます。

のに、最近、埼玉・鹿児島で障害施設の虐待を内部告発した職員に対し、施設側から名誉棄損などを
理由に賠償請求を求められたケースが起きてるんだそうです。

ケース1. さいたま市の就労支援施設に勤めていた女性元職員は上司の男性職員が知的障害のある
      男性利用者二人の裸の写真を撮影し、アプリで送ってきたり、職員の共用パソコンに保存したり
      していたため3月に市に通報。市は施設に監査に入った。女性が自主退職した後の6月
      虐待を認定し改善勧告を出沙た。

      施設側は「女性はテレビ曲の取材も受け、他にも虐待があったと虚偽の説明をした」と主張。
      「外部からの業務委託の予定が取り消され損害を受けた」として賠償を求めてきた。

      女性は10月に運営法人のNPO法人から約672万円の損害賠償請求を通知する内容証明
      郵便を受け取った。

ケース2  鹿児島市の就労支援施設の男性元職員は、同社で働いていた昨年秋、女性利用者から
      「幹部職員にバインダーで頭をたたかれた」ときいた。半信半疑だったが他の利用者に
      対する虐待の目撃草原が別の関係者からもあったため、2月に市に通報した。

      施設側は虐待を否定。「事実無根の中傷で名誉を棄損された」などとして百十万円の
      損害賠償を求めてきた。

障害者虐待防止法は2011年成立、2012年に施行された新しい法律。厚労省によると通報者が
訴えられたのは初めてなんだそうです。厚労省の担当者も「通報義務を定めた虐待防止法そのものが
うったえられたようなものだ」と憤慨してるそうです。

虐待という行為は内部告発がなければ中々解りにくいものなのに、法に従い通報したのに逆に
施設側から訴えられるとは「法の理念を無視する行為。職員が委縮して虐待が闇に葬られてしまう」
と法曹関係者は危惧している。

ホントにいやな世の中になりました。