文芸春秋は、9月号で元東電福島第一原発で数少ない炉心専門家であった「木村俊雄」
さんが、実名で「フクイチ原発は津波の前に地震で壊れていた」とする告発記事
を8ページにわたり掲載しました。
原発再稼働推進勢力は「フクイチ事故は想定外の津波によるもの」としてますが、
木村さんの説が証明されれば、地震国日本での原発再稼働は非常に苦しいことに
なるので新聞・TVも政府に忖度して、この記事を大々的に報道してませんね。
木村さんは東電が公開していなかった、炉心内の水の流れを示す「炉心流量」に関する
「過度現象記録装置」という計算機が記録するデータで、航空機で言えばフライトレコーダーや、ボイスレコーダーに相当するデータをあるきっかけで入手、分析し福島の
沸騰水型(BWR)の原子炉圧力容器は水が容器内を「自然循環」していれば、電源が止まっても、炉心の熱を約50%出力まで除去できる仕組みになっているそうです。
この「自然循環」による水流が無くなると、炉心内の燃料ペレットが入っているパイプ
(燃料被覆管)の表面に「気泡」がびっしり張り付きます。この「気泡」が壁となり、
熱を発している燃料被覆管と冷却水を隔離してしまい、冷やすことができなくなり、
次々に燃料が壊れてしまう「ドライアウト」になってしまいますが、木村さんが分析
した結果、地震の後、わずか1分30秒後に「ドライアウト」になっていたことが判明
しました。津波の第一波が到達したのは地震の41分後の15:27ですが、そのはるか前に
炉心は危機的状況に陥っていたということです。
このほか木村さんは自身の体験から、東京電力の隠蔽体質を例を挙げて告発してます。
興味ある方は、図書館ででも文芸春秋9月号の170P~177Pno記事をお蘭になって
下さい。
その原因について木村さんは、圧力容器につながる細い配管である「ジェットポンプ
計測配管」の破損した可能性が極めて高いとしています。