夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

静かに進む「軍事応用研究」

防衛装備庁が29日、軍事技術に応用可能な研究に
費用を助成する「安全保障技術研究推進制度」に
2017年度は104件の応募があり、宇宙航空.研究
開発機構(JAXSA)など14件研究課題を採択した
と公表しました。

制度が新設された2015年度の予算が3億円、
2016年度は6億円だったものが2017年度は
一挙に110億円と大幅に拡大されてたんですね。

日本の科学者を代表する組織「日本学術会議」は
先の大戦の反省を踏まえ「大学での軍事的研究」
には「政府による介入が著しく、問題が多い」として
いますが、実際にはカネに目がくらんだ22件
大学が応募しております。そのほか独立行政法人
などの公的研究機関から27件、企業などから
55件の応募ががありましたが研究代表者として
大学は採択されませんでしたが採択された研究
課題に4校の大学が協力.するそうです。

装備庁は「基礎研究には、複数の機関が協力して
大規模な試験などを必要とする分野がある」として
2017年度は5年以内計20億円を上限に助成する
大規模研究課題を設定し採択された14件中6件
が該当するとのことです。

このうちJAXSAの大規模研究課題は、音速の5倍を
超える航空機やミサイルの「極超音速飛行」に
向けた基礎的研究で、飛行、風洞の試験データ
からエンジン燃焼や気流の特性を把握するんだそうです。

これって、まさしく軍事応用研究ですよね。
北朝鮮大陸間弾道ミサイル打ち上げ実験を
あれは人工衛星の打ち上げだと強弁したのと
たいして変わらないと思うんですけどね。

先日NHKスペシャルが,旧満州で密かに細菌
兵器を開発し実戦で使用した731部隊の番組を
放映し話題になりました。

このハバロフスク裁判で語る部隊幹部の音声記録
では、日本に反発した中国・旧ソ連の人たちを
「死刑囚」とし、生体実験していた実態を克明に
語っておりました。

こうした生体実験を主導していたのが東大、京大
などの一流大学の医学部出身のエリート研究者
ばかりでした。最高学府の最高の教育を受けた
エリートといえど、戦争という狂気のなかでは
このような生体実験に罪の意識を感じなくなって
しまう。

原爆もミサイルもダイナマイトも化学兵器も、おそらく
開発にあたった研究者、技術者、科学者はまさか
こんな使われ方をするなんて、あまり考えずに
基礎研究をしてたんだと思います。

防衛装備庁自らが「軍事応用研究」の費用助成と
として募集しているんだから、いつ731部隊のように
豹変するかもしれません。

平和国家日本が手に染める分野ではないと思います。
山中先生のiPs細胞のような研究の助成に注力
すべきじゃないでしょうか?

  ☆動画  「731部隊の真実について」    9:57


  ☆動画  NHKスペシャル 「731部隊の真実」
       ~エリート医学者と人体実験~  49:29