中國の広大な撮影所内に巨大な「王宮」のセットを造り
中國ロケを敢行して雄大な自然の中で8万人もの
エキストラを使った日本のスペクタル映画の巨編
として「キングダム」が公開されたと大宣伝をしてた
ので、TOHOシネマズ海老名に家内と観にいって
きました。
家内は、エンターテイナー作品としてそれなりに
楽しめたとの評価でしたが,私はお金はかけたが
壮大な「無駄遣い」で終わった「天下の駄作」という
評価です。
原作はすでに単行本で3,800万部も売れている
コミックだそうで、私はゼンゼン知らなっかった
のですが中國「春秋時代」を舞台にした物語を
日本人が日本語を駆使して中國武将を演じる
という、そもそも「ムリ筋」の違和感を感じつつ
見たせいもあるかも知れません。
物語は紀元前225年の中国春秋戦国時代の七大国
「秦・燕・趙・斉・楚・韓・魏」が覇権を争っていた
時代の「秦」ののちに中華統一を果たした始皇帝
となる若き王「えいせい」と、その異母弟「せいきょう」
との大規模な兄弟げんか(せいきょうによるクー
デターに起因する内乱)をやがて大将軍になるという
夢を持った奴隷出身の2人の少年を絡ませて描いた、今後に続く壮大な物語の序章といったところです。
何万にも及ぶエキストラを自在に動かす三国志を
初めとする中国映画を観たことがあるので、
アクションシーンでは8万人とも6万人とも云われる
エキストラをタダ整列してる姿を映すだけで動きは
ほとんどなく、闘い場面も王宮内での場面が主力
でなんだかチマチマした感じになってました。
せっかく,大人数のエキストラを集めたのですから
大軍同士の作戦をドローンを使って空中撮影
で見せたり、当時の武器を使った城攻めの場面を
挿入すれば、より迫力のある合戦シーンになったのにと思いました。
ところどころ入る中國ロケによる、大地の広さ、山々
の景観の素晴らしさには圧倒されました。
全般にアクションシーンの連続で、要するに
人殺しの場面ばかりですから、私なんかは途中で
イヤケを感じてきますし、「なぜ戦うのか?」「何をこの映画で訴えたいのか」のテーマが私には感じ取れ
ない映画でした。
金だけかけた「駄作」ですが平日の14:45~の
上映にコミックフアンらしい若者中心でほぼ満席
の客席でした。大型連休に入れば客足はまだ
伸びると思います。人殺しを楽しむような映画は
若者には見てもらいたくないと思う映画でした。
☆動画 「キングダム」予告編 1:53
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