夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

斎藤美奈子さんの「本音のコラム」

東京新聞「本音のコラム」の水曜日の執筆者「斎藤美奈子」さん

(文芸評論家)の記事を愛読してます。本日の記事は私が思っている

現在の新型コロナの感染防止の掛け声の下、「幽霊の正体みたり

枯れ尾花」と思えるほどの感染者が出ていない地域までもが過敏に

反応することを苦々しく思っている私の考えを代弁してくれてるようで

ヒザをポンとたたいてました。全文を紹介させてもらいます。

東京新聞「本音のコラム」斎藤美奈子   子どもの権利

安倍首相の鶴の一声で決まった全国一斉休校。萩生田光一文科相

「地域や学校の事情」を踏まえた柔軟な対応をと示唆したが、大多数の

自治体(教育委員会)は首相の要請に従った。この措置の意味する

ところは何だろう。唐突過ぎる、学校現場が混乱する。仕事が

休めない、学童保育の方がリスクが高いといった問題も無視できない。

しかしより重いのは、確たる論拠もなく「憲法が保障する教育を

受ける権利」を一時的にであれ政府や自治体が子どもたちから奪った、

この事実である。新型コロナを巡る状況はいいいよ戦中めいてきた。

高熱でも病院に行かず、品薄のマスクを調達し、外出を控え、会合を

自粛する。そのうえ親や教師は「非常時だから我慢して」と子ども

たちに命じなければならなくなった。一方で政府は検査体制を整えず、

発生から何週間も専門家を招集せず、会食も辞めず、いたずらに時間を

浪費した。専門家会議は「10~30代」に行動の自制を要請したが、

今日、行動半径が広いのは経済的に厳しい若者たちよりむしろ中高年

である。無計画な戦いのために前線と銃後に犠牲を強いた戦時みたい。

国難だから政府や専門家に従うというのは翼賛体制への道である。

大丈夫、まだ引き返せる。各自治体は独自の事情に沿った判断で

休校をいつまで続けるか再考すべきだろう。