夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

お米のほとんどが、「放射線育種米」に切り替えられる動き

昨日に引き続き、伊勢原市の仲間Iさんが「日本の種子を守る会」の

総会で仕入れてきた情報の、みなさんとの共有です。

 

みなさんは「放射線育種米」ってご存知でしたか?私は昨日の報告で

初めて知りました。放射線育種米とは、稲に放射線を放射して、突然

変異を引き起こさせて作ったお米のことです。

 

放射線とは「いろいろの物を通り抜ける」「いろいろな者の性質や

状態を変える」といった性質をもったものをいい、「アルファ線

ベータ線」「ガンマ線」「エックス線」「中性子線」などの

種類があります。

 

放射線育種米は、7グレイで100%人間は死ぬと言われる放射線

7グレイを遥かに上回る放射線(40~300グレイ)を照射して、

稲の遺伝子に損傷を与え、育てた中から従来にはない性格を持って

生まれたお米をいいます。

 

ロシアのウクライナ侵攻以降急に利用が拡大傾向にある下水汚泥

肥料の増大が放射線育種米が出て来た背景の一つであるとされています。・

 

この下水汚泥にはカドミウムが含まれいる可能性が高いので、

それを肥料に使えば農地のカドミウム汚染が深刻化してしまいます。

放射線によって稲の遺伝子の1塩基を破壊する事によって、

カドミウムを吸収しにくくなることがわかり、その破壊された遺伝子

も持つ品種として「コシヒカリ環1号」が開発されました。(2015年

品種登録)そして、この品種を全国に拡げるために、全国で生産されている

主力品種と「コシヒカリ環1号]の交配によってすでに少なくとも

39品種が開発されていることが確認できるそうです。

 

秋田県は今年の2月24日の県議会で、秋田県の主力品種である「あきたこまち

を2025年から「コシヒカリ環1号」と「あきたこまち」の交配種で

ある「あきたこもちR]に全量切り替えることを決議しました。「あきたこまち

は秋田産のお米の7割を超す主力品種です。それが放射線育種米になって

しまうのです。

 

放射線照射によって、「コシヒカリ環1号」はカドミウムだけで

なく、稲の生長に必要なマンガンも吸収しにくくなり、そのため

ごま葉枯病が生まれやすいうえ、マンガン以外の微量ミネラルなども

不足する可能性があります。ミネラル不足のコメでは子どもたちの

発育に影響が出る心配もあります。

 

また、放射線の使用は有機農業では基本的に認められておりません。

ですから、放射線育種でない種籾が手に入らなければ、その品種の

有機農業はもう不可能になってしまいます。お米の種籾の元になる

原種の生産は地方自治体が担っています。その自治体が種籾を放射線

育種米にすると決定し場合、そうでないお米を作りたいと思っても、

作れなくなってしまいます。

 

民間農業研究者として著名な印やく智也氏がこのレポートの著者ですが、

印やくさんが放射線育種した品種の全リストを農水省に情報公開請求

をしたところ、答えはなんと「不存在」。放射線育種の有無は農水省

関知しないということです。ということは、農家がその種籾が放射線

育種かどうか知る術を農水省は提供しないということです。

 

放射線育種を推進する側としては「ゲノム編集」※では消費者は不安

に感じるので、まだ市場に拡げられない、しかし、1960年代から

行われている(実際に酒米などではかなり放射線育種のお米が使われて

いるそうです)。だから放射線育種米にしておけば、」市場を拡げる

うえで影響はないだろうとして、放射線育種米に切り替えていこうと

目論んでいるのだと思います。

 

この遺伝子操作は放射線でやるよりも「ゲノム編集」でやった方が効率が

いいそうなので、著者の印やくさんは、いずれ「ゲノム編集」のお米に

取って代わられる可能性が高いので、放射線育種問題は「ゲノム編集」

のお米の動向とセットで考えて「フォロー」していく必要があります。

と、結んでいます。

 

種籾の生産には少なくとも3年かかりますので、その原原種生産は

すでに始まっていると考えられます。どう放射線育種米の拡がりを

抑えるか、どう放射線育種でないお米を守るか、どう選択する権利

を守るか、この問題について、早急に全国で動く必要があります。

 

秋田県だけでなく、石川県はいち早く、コシヒカリ環1号の採用を決め、

兵庫県山口県島根県福島県でも栽培試験は既に行われているとの

ことです。

日本人の主食であり、世界的に食糧危機が叫ばれている中、唯一自給率100%

近くを維持している「お米」の小規模生産農家をどんどん潰し、お米

生産を止め耕作放棄地にするということを奨励して来たという

、バカげたことを平然とやってきた日本政府と農水省さん、今度は遺伝子

操作をしたお米で、長期にわたる安全性が担保されていないものに、

切り替えて本当に大丈夫なんですか?過去の農業政策から不安ばかり

先だってしまうので、逆に「放射線育種米生産禁止地域」を制定

して、その地域で生産する方に「報奨金」をだしてあげて下さい。

☆動画  放射線米について、農水省に問合せました

     

www.youtube.com