昨日開催した「タネと水を守る県央市民の会」の定例会議で
「日本の種子を守る会」の会員である伊勢原市の共同代表の
Iさんが総会に参加した時の配布資料から得た情報として、
私達が共有した方が良い食品に関する数件の「重要情報」を
報告してくれたので、このブログでタネじゃないネタがないときに
順次みなさんにも知ってもらって「共有」しておきたいと思います。
まずは、フィリピン産のバナナが、英の熱帯作物の品種開発に
専念する先駆的な農業バイオテクノロジー企業であるTropic
(トロピック社」が開発した、バナナの褐変(保管中に
皮のイロが変化する現象)を軽減したゲノム編集バナナが、
フィリピン農務省によって非GMO(遺伝子組み換えではない)
と判定とされたそうです。この決定により、このゲノム編集バナナ
はフィリピンで自由に繁殖・輸出できることになりました。
フィリピンは東南アジア最大のバナナ生産・輸出国ですが、世界の
バナナ生産量の80%を脅かすパナマ病(土の中に生息するカビの一種
を根から吸い上げることで、バナナの木全体が枯れてしまう病気)
の蔓延により。世界シェアは減少している現状だそうです。
トロピック社は、ゲノム編集技術を利用して、パナマ病を解決できる
耐病性バナナを開発したことで、フィリピン政府はフィリピンでの
生産を認可したものと思われます。
ゲノム編集技術は遺伝子組み換え食品のように、本来の遺伝子の部位に
違う遺伝子を組み入れる技術と違い、遺伝子のある個所をカットする
技術なので、農水省はゲノム編集品は通常の「品種改良」と変わらない
との判断をしているので、ゲノム編集食品との「表示義務」をしないで
いい事になっています。(消費者には選択する方法がありません)
ゲノム編集食は、日本国内ですでに「マダイ」「トラフグ」「トマト」
の3品種のゲノム編集食品が市場に流通しています。スーパーで
陳列されているフィリピン産バナナもゲノム編集されたものが
ほとんどになる可能性がありますが、ゲノム編集品であることの
表示義務はありませんので消費者には判別できません。
ゲノム編集食品に対し、農水省は通常の「品種改良」と変わらないとして
表示を義務づけていません。遺伝子を組み替えていないで、一部をカット
しただけだからと理由付けをしていますが、まだ新しい技術ですから
数十年にわたる長期の安全性のデータはまだありません。絶対安全
というエビデンスはまだない状態ですので、この先何があるかは不明です。
一つの遺伝子は多くの機能を持つことが多く、一つの遺伝子の機能が
損なわれれば、その影響は多方面に及ぶ可能性があるとも言われています。
私は、農水省に「ゲノム編集食品」であることを「表示する義務」を
付け消費者に「選択」の自由を与えるべきだと思ってますので、
何らかの運動はするつもりです。私はもう高齢者ですから,ゲノム
だろうと「組み換え」だろうと「安くて、栄養が取れて、美味しければ」
なんでも食べて楽しく「あの世」にいくつもりですが、これからの
人にこんな物騒なものを表示なしで残していくワケにいかないですもんね。