夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

憲法9条を世界遺産に

昨年の11月3日の秦野市平和の日に「憲法
9条の会・はだの」が出店したブースの
古本コーナーで10円で買ったお笑いコンビ
爆笑問題の「太田光」さんと、若手哲学者の
中沢新一」さんの対談本「憲法9条を世界
遺産に」(集英社新書)を読み終わりました。

元の値段は660円のものを、たった10 円で
買えたんですが、内容は中々深くて勉強に
なるものでした。

カバー裏に要旨がまとめられてましたので
転載させてもらいました。

☆実に、日本国憲法とは、一瞬の奇跡で
あった。それは無邪気なまでに理想社会の
具現を目指したアメリカ人と、敗戦から
ようやく立ち上がり二度と戦争をおこすまい
と固く決意した日本人との、合作というべき
ものだったのだ。しかし今、日本国憲法
特に九条は次第にその輝きを奪われつつ
あるように見える。この奇跡をいかにして
遺すべきか、いかにして次世代に伝えていく
べきか。お笑い芸人の意地にかけて、
芸の中でそれを表現しようとする太田と、
その方法論を歴史から引き出そうとする
中沢の、稀に見る熱い対論。

本の中の「二人三脚で持ち続けた日本国憲法
(P81)項目のところでの二人は、ドンキホーテサンチョ・パンサになぞらえてこんな対話をしています。(抜粋)

太田:憲法9条を持ち続けいる日本というのは、
ドンキホーテのように滑稽で、しっちゃか
めっちゃかに見えるかもしれないけれど、
やっぱり面白い。正気を失っているときの
ほうが元気だし、エネルギーがあるし、絶対
面白い世界だと思います。
中沢:そのドンキホーテのそばに、「旦那、旦那
が言ってることは常軌を逸してますよ」
と言い続けるサンチョパンサがいることが、
また大事なことなんですね。

ただただ平和憲法を守れ言ってる人たちは、
日本がなかなか賢いサンチョパンサと一緒に
歩んできたのだという事実をわすれては
いけないと思います。そのことを忘れて
現実政治をないがしろにしていると、「旦那
を殺して、俺の天下に」サンチョパンサだけが
一人歩きし始める危険性がある。ドンキホーテ
憲法とサンチョ現実政治の二人が二人三脚を
してきたゆえに、日本は、近代国家の珍品と
して生き抜いてこられた。だからこの憲法は、
まさに世界遺産なのだと思うのです。

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