229ページで佐藤健太郎という科学ライターがハキリアリの
女王アリは生涯に2億匹もの働きアリ(すべてメス)を生み
続けることの話をきっかけに、その生態を紹介してる記事を読んで.妙に
アタマに残っていたのでまとめてみました。
ハキリアリは南北アメリカ大陸に棲み、強靭な顎で木の葉を噛み切り、
巣に持ち帰る。そしてその葉を細かく噛み砕き,菌を植え付けてゆく。
丁寧に温度や湿度がコントロールされた「畑」には、やがてキノコが
生えてくるのでそれを食料にして生存するそうです。
驚くのは働きアリには大中小様々なサイズのものがおり、葉を運ぶもの
栽培に従事するもの、巣の拡張や通路整備にあたる者、葉を運ぶ仲間を
警備するもの、卵や幼虫の世話をするもの、古い葉を巣から運びだして
衛生環境を守る者などと細かく役目が分かれているそうです。
作者の佐藤さんは「これはもう巣などでは無く、都市あるいは国家と
呼ぶべきものだろう。細かく分業し、自分の得意なことに特化するのは
文明化の重要な要素だが、この点でもハキリアリは先進的といえる」
述べています。
ハキリアリは、上から命令されるわけでもないのに、自発的に巣全体の
為になる行動をとり、自然に規律が保たれているそうです。権力を
振りかざし、既得権益を守ることに汲々とする人間たちを
「ずうたいばかりデカイあなたたちの脳ミソは、私たちより遅れてるわね。
せっかくある脳ミソをもっと働かせなさいよ」とバカにしてるのじゃないで
しょうか。
脳ミソがあるのかないのか分からない「ハキリアリ」たちにできることが
万物の霊長などと、いきがってるばかりで、脳ミソがついてるのにそれを
使わない人類に未来はあるのでしょうか。と考えさせてくれました。
☆動画 メチャクチャ変な生態!農業を営むアリ。
自給自足の生態に迫る 4:18