夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

副島隆彦著「属国日本論~2つの帝国の狭間で~」

 

独自の情報源をベースにした政治・社会経済分析、法制度論などの

評論家としての活動歴が長い副島隆彦さんが一貫して主張してきた

主著「属国 日本論」に大幅に加筆したものを「決定版 属国日本論」

として昨年10月に出版してたものを読み終わりました。

☆本書より抜粋

 ・(まず前書きの冒頭)日本は世界政治の現実からみると

  アメリカ合衆国の属国である。私はこの冷酷な現実認識から全ての

  話を始めることにしている。

 ・アメリカは.ホンキで、日本の資金を奪い取りに来ている。日本に

  現在あるのは大企業や財閥系が持っている各企業ごとの経営戦略で

  あり、あるいは防衛省の幹部たちがアメリカ軍幹部たちに手取り

  足取りで教えこまれている防衛戦略である。このレベルを一段階

  上に抜けた「国家戦略」を立案する人材も頭脳も、今の日本には

  皆無である。これは国家としての危機である。

・(決定版を出すにあたってから)今の日本国の国家体制は、政府の答弁

  を含めて「日米同盟が全てに優先する。日米同盟が日本国にとっての

  大事な前提である」となっている。日本は一応独立国であるが、実質は

  アメリカの属国、あるいは宗主国に貢物をささげる「朝貢国」である。

  この事実は、今や覆い隠すことが出来ないほど公然たる事実となった。

  2020年代には、中国がもっと大きくなっていく。だから日本人にとっての

  目の前の大きな現実として「アメリカと中国という2つの帝国の狭間で」

  という考え方がせりあがっている。

 ・(あとがきで)安全保障の問題である。日本に5万7000人いる駐留米軍

  撤退してもらいたいのか、それとも、このまま駐留して日本を守って

  もらいたいのか。この一番簡素でストレート問題にはっきり

  応えようとしない。だが、米軍は自分たちの都合で、日本から撤退

  するときは、する。

・日本は属国としてアメリカの政治力に屈服している。この事実を

 はっきり認めるところから、全てが始まる。この大前提に立って、

 重厚に練られた国家戦略を自分たちの手で、なんとか編み出して

 築いてゆくのである。

・著者の要約「日本は、あとしばらくはアメリカの保護の下で生きて

 ゆくしかない。しかしなるべくなら自分の力でやれるだけのことは

 やりたい。従って駐留米軍には撤退していただきたい。安全保障

 の点で、実際のところ日本は自力で防衛する力が足りない。この

 足りない分について助力をお願いしたい。その分の費用については、

 細かく計算した上でお支払いする。それ以上のムリな要求はしないで

 いただきたい。」このように、冷静沈着にアメリカ側にいえるように

 なるべきだ。日本が世界から尊敬される国になるためには、この程度の

 簡潔明瞭さと、正直さを持つべきだ。      抜粋引用終わり

副島さんの主張はともかく、幕末期における西洋列強が日本の

植民地化を狙って、薩長土肥や幕府にたいする幕末外交裏面史的な箇所は

読み物しても面白かったです。

☆動画 副島隆彦さんが山本太郎さんは総理大臣になると予想

 れいわ新選組副島隆彦フアンらしい高久さんの動画  33:50

https://www.youtube.com/watch?v=BWaPjpIqZtk