夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

よく受ける指摘や疑問

憲法九条の会・はだの」のメイン行動は市内小田急線の四つの駅頭で
順繰りに行うチラシ撒きを兼ねた「平和憲法」の大切さを訴える宣伝活動です。

世の中にはいろいろな考え方の人がいますから、「激励」の声をかけてくれる
方もたくさんいますが、改憲に賛成の方とか、護憲か改憲かで騒がしいが
よく解らないという方から質問や指摘、疑問を投げかけてくれる人がいます。

ほとんどの人が無関心を装って通り過ぎて行く中で、ありがたい人たちだと
思ってます。  少なくても無関心ではないワケですからね。

8月11日付けの朝日新聞の読者投稿欄に掲載された「改憲派から護憲派
へ3点質問」という投書が私たち「はだの」のメンバーの間でも話題になり
何人かのスタッフが「私はこう考える」という見解をMLで表明しました。

会が発行して駅頭で撒いてるチラシにもこの疑問に対する見解をQ&A
方式のコラム記事にし配ったことがあります。

朝日新聞に掲載された投書の指摘は次の3点です。

  ①戦争放棄や戦力の不保持が9条に定められているが、それだけで
    日本は戦争を仕掛けられたり戦争に巻き込まれたりしないという
    根拠はあるか。
  ②改憲派の「日本が第2次大戦後、戦争せずにこれたのは、日米安保
   体制や自衛隊の存在のおかげ」という意見をどう思うか。この考えを
   否定されるなら、平和を維持できた理由をどう考えているか。
  ③日本の近隣には核武装を進める北朝鮮や、南シナ海東シナ海
    覇権をうかがう中国がいる。 こうした国々の覇権主義的な行動を
    止めるには、対話のほか、抑止力として一定の軍事力も必要では
    ないのか。

ほかにも「いまの憲法アメリカから押しつけられたものだから日本独自の
ものに変えるべき」とか、「ドイツとかアメリカは頻繁に憲法を変えているん
だから、日本の憲法も時代の変化に合わせて変えてもいいのでは」とか
メデイアを利用した政権側のプロパガンダを素直に信じてる人からの
質問だったり、「アタシは安倍首相もキライだけど、なんでも反対してる
アンタたちもキライなのよ」といったやや感情的な異見まで、さまざま
ですが、投げかけられる指摘のベストスリーがこの朝日新聞投稿者が
指摘した内容なんです。

おとといの「いせはらアゴラ」の参加者の方が(名前は聞きそびれました)
この質問に対する4人の人の回答投書を掲載したコピーを持ってきてくれました。

一つの投書に対する回答投書を4件も掲載し、次回もこのテーマで掲載
しますと付記されてますので、反響が大きかったんでしょう。

今回、掲載された4人の方の回答の内容に全て同意しますが、ここに全部を
転載するわけにはいきませんので、私が最も納得したものを紹介します。

憲法を積極的に使いこなそう    派遣社員  大阪府  51歳の女性

私は、憲法に修正が必要な部分はあるが、憲法九条の改変は不要だと考えて
います。以下 ご投稿にお答えします。
①9条の存在だけで戦争回避はできません。9条の理念を国際社会に広め、
 その理念が実現するよう積極的に働きかけるべきです。
②「日本が平和を維持できたのは9条のおかげ」とも考えられます。9条が
  なければ日本はすでに米国の戦争に巻き込まれ、派兵していたのでは。
  自衛隊や米軍基地と9条の共存は矛盾するとの意見もありますが、平和の
  理念と軍事力の共存は、国際社会全体が抱える矛盾でもあります。
③軍事力で戦争を避けられるという論理には根拠はあるのでしょうか。
  抑止力に頼れば、必ず軍拡競争になります。事力で国際問題が解決
  した例はなく、複雑な問題には多様なアプローチが必要で、(平和憲法
  持ち被曝国である←私の勝手な補足)日本は欧米とは違う手法を取ること
  が可能です。憲法をもっと積極的に使いこなすべきです。