夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

昭和41年政府作成の「日米開戦のシュミレーション」

1941年4月に時の政府が31歳~37歳までの官僚や軍人、企業人から
通信記者らの優秀な人材が集められ、日米開戦5ケ月前に「模擬内閣」
を作り、日米開戦のシュミレーションを実施したそうです。

彼らは米英と比較した日本の自給率の低さを立証。英米の禁輸に直面
した場合、南方から資源が確保できたとしても資源を運ぶ船舶が撃沈
されると予測。「大和魂がある」とする教官役の軍人らの見解も排除し
、緒戦の勝利は見込まれるが,物量において劣勢な日本の勝機はない。終局ソ連の参戦を迎え、日本は破れる。日米開戦はなんとしても
避けねばならない」と結論づけました。(元東京都知事 猪瀬直樹著 
昭和16年夏の」敗戦)

この報告を受けた東条英機陸軍大臣(当時)は「戦は計画通りに
行かない。意外裡なことが勝利につながる。君たちの考えは机上の
空論と云わないとしても、意外裡の要素を考慮していない」と、取り
合わなかったんですね。

1941年10月東条内閣が発足。「大本営・政府連絡会議」は連日開か
れたが、「この連絡会議は縦割りの弊害があり、誰も決断せず、誰も
責任をとろうとせず、ダラダラと議論した結果、米国の通告で時間切れ
となった。不決断と無責任が開戦を招いた」と」猪瀬さんは解説してます。

それにしても、このシュミレーションは見事ですね。リーダーたちが
聞く耳があり真摯のこれを検討して不戦を「決断」をしてれば日本だけで
300万人以上の犠牲者を出さずに済んだのにと思うと「過信した
リーダー」と持った国民は不幸と云わざるを得ません。

安倍ポン太率いる現在の日本の姿が「ウリふたつ」の状況ですね。

南スーダンPKO派遣自衛隊の武器使用枠拡大、TPP、集団的自衛権
行使、武器輸出解禁、まったくキナ臭い状況でしかも「聞く耳もたず、
トンチンカンな自説を強弁し、しかも世界に向かって平気で「大ウソ」
の安倍ポン太に任せてる限り「もはや戦前」といえるんじゃないでしょうか。

おりから「12月8日」は75年前、山本五十六率いる「連合艦隊」が
ハワイ真珠湾沖の米海軍基地を宣戦布告前に「奇襲」し「太平洋戦争」
に突入した日・・・

私は翌年、この世に誕生しました。