夜の騎士のあれこれ噺

世の中にはあれ?これ?と思うことがいっぱい。

フィリピン情勢懇談会

三多摩カサナグの会という草の根で、32年前からフィリピン市民団体と交流を続けている市民団体が年間
6回発行してる「カサナグ通信」という会報が編集
メンバーでもあり秦野市のイロイロな市民グループで私たちと活動しているMさんを通して、発行の都度もらうので、毎号読ませてもらってます。(カサナグとは
公用語タナログ語で「一条の光」(木々の間からもれる木漏れ日のような光を指す比国の方言)

その発行責任者で現在広島県福山市にお住まいの
「児玉繁信氏」がMさん宅に久しぶりに起こしになったので、せっかくの機会だからとMさんの呼びかけにより計6人でフィリピン共和国と交流を始めたきっかけと交流の内容、そしてフィリピンの現状について約1時間お話しを聞いた後、約1時間の質疑でさらに参加者がフィリピン国に興味を持ってる内容の質疑でさらに詳しい内情を教えてもらいました。

私は、当時東アジア最大の米空軍基地であった
クラーク基地を米に完全撤収させた方策について
知りたいということでした。
そのため、前日に一夜漬けで矢部宏治さんが著書で
述べてた内容を確認したら、米軍基地を完全撤収
させた例としてフィリピンモデルとドイツモデルがある。
フィリピンモデルは憲法の改定によるもの
*1987年「フィリピン共和国拳法第18条25項」
  「1991年のフィリピン共和国アメリカ合衆国
   間の軍事基地関する協定の満了以後
   上院によって投ぜられた多数票よって批准され、
   議会の要求がある場合には、それを目的とした
   国民投票に於いて民衆によって投ぜられた
   多数票によって批准され、かつ相手方によって
   条約として承認された条約によらない限り、フィリ
   ピン国内においては外国軍事基地、軍隊 
   あるいは施設は許可されない(矢部宏治著
   「日本はなぜ、「基地」と「原発をとめられないの     か」279P)

によるものだと理解してました。「護憲的改憲(言葉としてはオカシイですが、よりよく憲法を権力者に守らせる
ためには憲法を良く変えることが必要という立場の
人がこの言葉を使いだしています)

そして一夜漬け第2弾としてWikipediaで検索したら
アメリカとの関係の項目でこのように記述されてました。

クラーク空軍基地は1991年4月に近くのピナツボ
火山が噴火し、火山灰の降灰により基地の大部分が使用不能となりアメリカ政府は同基地.の放棄を決定した。また、スービック海軍基地は米海軍のアジア最大の国外基地だったため維持を希望したが、フィリピン政府により拒否されたため両基地とも1991年11月26日にフィリピンに返還された。

あれれ!憲法改定ではなくて、火山噴火による大量
降灰によりアメリカの方が撤収することを決めたんじゃないですか!。

いったい、どっちが正しいの?児玉さんの見解は・・
両方とも正しい。 フィリピン政府は米軍基地から
借地料を徴収しており(日本外務省は同じことが
できないのか!)、憲法改定時の前に借地料の
値上げを米軍に要求していた米運はこれを比側の
一種の駆け引きとみていたきらいがある。
そしてミサイル戦争の時代に地政学上の
比国の戦略的な優位性も薄まりグアムの米軍基地で
東アジアの有事に対応できるのでグアムへの集中を
すでに検討していた。そこにピナツボ火山が大爆発し基地全体が約2Mの降灰に覆われ、いよいよ撤収か維持かの決断に迫られ、結局撤収を選択した。

と、言う事らしい。だけど、憲法を変えて外国軍基地を
置かない条項を定めたこと。、米基地から比国政府は
ちゃんと「借地料」を徴収し、さらに値上げまで要求
するとは外務省の米ポチ官僚にフィリピン外務省の
官僚の「爪の垢」でも飲ませたい気もちになりましたよ。

日本の政治家や外務官僚は「思いやり予算」とかなんとか言っちゃって、税金を大盤振る舞いしてるんですぜ。情けないったら、ありゃしない!

だけどフィリピン労働者の待遇改善の寄り添う「草の根」国際交流を32年間も続けてこられた情熱に教えられた時間になりました。

     「継続はチカラなり!!」

児玉さん、Mさん、ありがとうございました。

    ☆画像    フィリピン情勢懇談会
    中央が「カサナグ通信発行責任者」児玉繁信氏

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