本日は、横浜国大電気工学卒後、大手電機会社に
就職し産業用コンピュータ技術者として23年間
従事の後、35歳の時、農業という仕事の自由さと、
人間が生きて行くために大事な仕事であり、今まで
「食」で助けてもらったので、人生後半は農業で
社会で役に立ちたいとの思いが強くなり45歳の
とき中途退職して、鎌倉にある「かながわ農業アカ
デミー」に入校し本格的に農家になる勉強を始めた
「伊藤隆弘」さんが経営する「秦野いとう農園」の
見学会を「タネと水を守る県央市民の会」の有志
(子ども含む)が参加して開催しました。
千葉県生まれで非農家出身の伊藤さんは県内で新たに
農地を探していたところ、高齢化のため休耕田に
なるところだった土地を借りることができ、
2005年に「秦野いとう農園」の開設にこぎつけ
ました。実際にやってみると。簡単に考えていた
野菜栽培が失敗や、鳥獣被害、病気の被害、自然災害
被害、虫の被害を被り、赤字の連続で貯金を食い
つぶす生活が約5年続きましたが、その間経験を積み
借地も増え、収量も安定したことで、現在は耕地面積170a(1町7反)となり、野菜,果実を約30品目栽培し、.生業として安定した生活が営めるレベルに
ようやく達した状況.だそうです。
いとう農園は二つの大きな特徴をもっています。
その一つは、伊藤さんが農業を志した2005年に
日本GAP協会が設立されたことに注目し、個人農家
としてはいち早く「GAP手法」の修得に取り組み
2018年1月に協会の「認証」を得たことです。
今後はこの国際規格認証取得が条件の東京五輪。
パラ五輪への食材.納入を果たしたいと期待を
かけているそうです。開催の暁には伊藤さんの食材
を世界のアスリートが美味しく食べてくれることを、
同じ秦野市住民としても具体化するよう、応援
していきます。
★GAP(Good Agricultural Practiceの略)農業で
「食品安全」「環境保全」「労働安全」などの
持続可能性を確保するための生産工程管理のこと。
工業製品のJIS規格、ISO認証を農業にも展開した
ような国際規格。
もう一つの特徴は、季節とりどりの生産野菜や果実の
(ブルーベリー)収穫体験ができる観光農園を併営
しており、この売上が年間売上の約30%を占めるほど
成長していること。
伊藤さんとは、「タネと水を守る県央市民の会」の
女性メンバーであるHさんの仲介でお話を聞く会を
もつことができたのですが、農業経験がない私の
興味本位の質問にも実に誠実にして.丁寧な回答を
していただき、その他の参加者からの次から次への
質問にも親切・丁寧に対応していただきました。
その上帰りがけには、生産品の「サツマイモ」ひと
ふくろを、おみやげに「全員」にいただきました。
本当に本日は、農家経営の方から「いいお話」を聴く
ことができ充実した半日がすごせました、伊藤さん、
お世話頂いたHさん、ご参加いただいたみなさま、
ありがとうございました。